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【仕上工事】鉄筋コンクリート造(RC造)建築物の内部仕上げ工事の流れを解説!

施工管理業務
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今回は若手現場監督にむけて鉄筋コンクリート造建物の仕上げ工事の流れを解説していきます。

鉄筋コンクリート造(以下RC造)である程度大きさがあり、携わること機会が多いマンション工事の仕上げを例とします。

この記事はこれから施工管理を行う若手技術者や、はじめてRC造の建築工事に携わる方に向けて、まずは工事の全体像を把握してもらうことを目的として、ざっくりとまとめた記事です。

なぜ、この記事の内容を確認してもらいたいか

ある程度の高さのRC造建物では、上階で躯体工事を進めつつ下から順番に仕上げ工事が始まる状況となります。

ある程度の高さのRC造建物では、上階で躯体工事を進めつつ下から順番に仕上げ工事が始まる状況となります、急に現場内の作業員人数が増え同時に管理者の業務も増えます。

工事の全体像を事前に把握して、準備をしっかり行うことで焦らず管理できるように近づけます!

この記事で分かること

1.RC造マンション工事の内装仕上げの流れ

2.各仕上げ工事の概要

順番に確認していきましょう!

内装仕上げ工事とは?

内装仕上げとは、建物の内部の間仕切り壁や建具(ドア)や住宅設備など、使いやすさや見た目をととのえる目的で施工します。

建物使用目的によって様々な仕上げ材料を使用し、デザインを反映させるため躯体工事に比べて設計者の意図がユーザーに直接的に伝わる部分です。

施工者としては、設計意図を適切に反映させること、安心・安全な材料を使用しその結果を記録しておく必要があります。

RC造建築物の内装仕上工事の流れ

今回の対象は、鉄筋コンクリート造のマンション新築工事を想定しています。

内装仕様は、分譲マンションで採用されそうなものを想定しています、各デベロッパーさんによって標準仕様が決まっているので、実際には設計図をよく確認して計画するようにしてください。

確認する作業状況としては、躯体コンクリートの28日の圧縮強度確認を行い、型枠を解体した後工程を確認していきます。

内装仕上げ工事(STEP0:準備作業)

まずは、内装工事を開始する前の準備作業を確認してきましょう!

躯体コンクリートの出来形検査

型枠解体後は、まずコンクリートの品質確認を行います。

コンクリートに不良があった場合には、その程度によって補修を行います。

補修方法は躯体補修計画書を作成し、実施します。

コンクリートの不良
  • ジャンカ(豆板)
  • クラック(ひび割れ)
  • コールドジョイント(打ち継ぎ不良)

墨出し

内部仕上げでも躯体工事と同様に、通り芯から1m程度ずらした基準の逃げ墨を出しておきます。

この基準の墨から内部仕上げの位置を追い出していくことになるため、正確に出すようにしましょう。

内装仕上げ(STEP1:内外部の取り合い工事)

内部仕上げの作業手順を順番に確認していきましょう!

まずは躯体を挟んで、内部と外部の取り合い工事から室内の壁を構築する前段階までを確認します。

  • 金属建具工事(サッシ工事)
  • 窓サッシガラス取付
  • 額縁取付
  • 設備配管・電気配管
  • 断熱材吹付け

金属建具工事

金属建具工事として、玄関ドアの枠や窓サッシの枠を取り付けます。

窓サッシは外壁タイルの割り付けや、内部は間仕切り壁と窓の位置関係によって、現地の躯体状況をみつつ調整して位置の決定をします。

金属建具枠は躯体へ仕込んだアンカーに溶接固定します。

固定された金属建具とコンクリート躯体の隙間は、左官屋さんがモルタルを充填していきます、「トロ込め」や「サッシ込み」と現場では呼ばれる作業です。

窓サッシガラス取付

窓枠が取り付いたら、サッシの中にガラスを設置します。

ガラスは取り付け後、サッシとの取り合い部分にシーリング材を充填するため、硬化する前に動かすと乱れてしまう、施工後1日間は触らないようにしてください。

額縁取付

金属建具に沿うように窓周囲に、木製の枠「額縁」を取りつけて行きます。

設備配管・電気配管

次工程で行う断熱材を吹付ける作業の前に、壁貫通させる配管などを設置しておきます。

吹付け後に配管を行うと、隙間に断熱材を充填する手間が増えるため、断熱材にからむ範囲の配管等は先行して作業するように計画します。

断熱材吹き付け

発泡ウレタンは奥のピンクの部分

住宅性能評価などによりますが、室内の断熱性能を確保するための断熱材として発泡ウレタンを吹付けることがあります。

発泡ウレタンは飛散しやすく、引火しやすい特徴があります。

そのため、吹付作業は基本的に窓ガラスを取り付けたあとで行い、作業中は汚れないように常用したうえで、作業員以外の立ち入り禁止措置を行います。

吹付の断熱材は、材料と吹付厚さによってその性能が決まるため、吹付後はピンを差して各部位の吹き厚を確認します。

内装仕上げ(STEP2:床下地)

内装仕上げの床下地は、床仕上げ材の貼り方と給排水配管などの設置方法によって選択します。

給排水配管を天井や壁内へ納める場合には、床はモルタルなどで平滑に下地をつくりフローリング材接着剤で直貼りします。

給排水配管を床下に設置したい場合には、金物を使用して床を1段起こして組立てた上にフローリング材を張り付けます。

床レベリングモルタルの打設

床面を平滑に仕上げるために、流動性の高いモルタルを床面に流し込みます。

レベリングモルタルの仕上げ高さは、仕上げ高さから直貼りフローリングの厚さの厚さを引いた高さとし、その基準は玄関の枠から順番に追い出してきます。

玄関の下枠天高さからチリを見て玄関タイルの高さが決まり、玄関タイルと上がり框や廊下の床高さが決まる、こんな流れです。

レベリングモルタルは、風の影響を受けるほど流動性が高いため、窓を閉めて養生を行います。

季節によりますが、打設後4日間程度は養生が必要で、その間は乗ることが出来なくなります。

内装仕上げ(STEP3:間仕切り構築)

床下地を構築した後に行う作業として、間仕切り壁や天井などを構築していきます。

ユニットバス設置

ここのでユニットバスは、トイレとお風呂がひとつの部屋にある間取りのユニットバスではなく、工場で組立ユニットとして製造され、現場で組み立てるお風呂全般のことです。

比較的部材が大きく、内部間仕切壁との位置との収まり関係があるため、このタイミングで設置をします。

内部下地組

木質系の内部下地材LVLを使用したり、軽量鉄骨材LGSを使用して、天井や壁の下地を組み立てます。

内部の間仕切り、部屋を作っていく工程ですね。

躯体工事中に天井インサートを必要な場所に仕込んでいないと、この工程であと施工アンカーを設置する羽目になるので注意が必要です。

内部の下地組に合わせて、各種配線や配管、スイッチボックスの仕込みを行います。

内装屋さん電気屋さん設備屋さんのそれぞれと調整して、タイミングよく施工していく必要があります。

内装枠取付

各部屋のドア枠や、クローゼットや押し入れの枠を取り付けていきます。

内装ボード・下地張り

組み立ててた下地に、内装用の石膏ボードなどを張り付けていきます。

棚や手すりやエアコンなどが取りつく場所には、下地としてボードに代わりにベニヤや鋼製板を取り付けておきます。

キッチン取り付け

キッチンや換気扇フードなどを取り付けます。

キッチンの天板はそのまま仕上げとなるため、必ず養生して傷がつかないようにしておきます。

クロス張り(壁紙張り)

間仕切り壁や天井のボード面のジョイントをパテ処理して平滑にし、仕上げ材としてクロス(壁紙)を張り付けていきます。

マンション工事では、部屋タイプごとに異なるクロスがせっちされていたり、オプションで個別のクロスを施工することが多々あります、各部屋の仕上げは仕上げ表を作って間違えないように管理したいです。

内装仕上げ工事(STEP4:住宅設備・器具取付)

つぎに、住宅設備や照明や金物などの取り付け作業です。

洗面台設置・棚設置・器具付け

クロスの施工を終えたら家具や器具を取り付けていきます。

取り付ける者
  • 洗面台
  • 下足箱
  • 食器棚
  • コンセント
  • 照明
  • スイッチ関係

内装仕上げ(STEP5:床仕上げ)

玄関仕上げ

玄関周辺の仕上げ工事を行います。

玄関タイル、上がり框、巾木を取り付けます。

床仕上げ

各部屋や廊下の床仕上げを施工していきます。

今回はレベリング下地のうえ、木質フローリング直貼りを想定しました。

下地面に接着剤を塗布して、木質のフローリング材を張り付けていきます。

※水を使用する洗面室やトイレなどはフローリングではなく、クッションフロアやPタイルなどを採用することが多いです。

巾木設置

フローリング施工後、壁面に巾木を設置します。

内装仕上げ(STEP6:扉設置~クリーニング)

室内工事の大部分が完了して、作業を行うための出入りが少なくなってから行う最終の作業です。

木製建具取り付け

各部屋の木製ドアなどを取り付けていきます。

工事中は通行時に傷つける恐れがあるので、最後に取り付けるようにします。

クリーニング、ワックス掛け

工事の最終段階として、クリーニング(清掃)を行い、床仕上げに応じてワックスを塗布します。

まとめ:RC造建物の内装仕上げ工事概要紹介

今回はRC造の建物の内装仕上げ工事について、全体像を確認しました。

各工事は順番に流れていくため、1サイクル目を上手に管理できると次も楽になります、実際に自身が担当する前に全体像を把握しておくと焦らずに対応ができると思います。

施工計画を作成する前に、再度確認いただきたいです。

今回は以上です、ではまた!

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