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「地業工事の完全ガイド:記事5 砂利、砂、捨コンクリート地業と床下防湿層の施工方法」

基礎知識
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建物の安定性を保つためには、地盤の施工が非常に重要です。

特に砂利地業砂地業、そして捨コンクリート地業は、建物の基礎部分の安定性に直結する工程です。

さらに、建物の内部環境を保護するためには、床下防湿層の設置が欠かせません。湿気対策が不十分だと、カビや腐食のリスクが高まり、建物の耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。

本記事では、これらの施工方法と管理すべきポイントについて、確認していきます!

最後まで読んでいただき、現場での実践に役立てていただきたいです!

本記事は、地業工事の施工管理を徹底解説するシリーズの一部です。

地業工事の基礎知識から掘削作業、盛土・埋戻し、仮設工事、安全管理、コスト管理や施工後のメンテナンスまで、施工管理者として押さえておくべき重要なポイントを詳しく紹介しています。

各記事を読むことで、現場での施工管理に役立つ知識を深めることができます。 他の関連コンテンツも併せてご覧いただき、実践に活用してください。

砂利地業・砂地業の施工手順とポイント

砂利地業や砂地業は、地盤を安定させるための基本的な工程です。

施工現場によっては、地盤の支持力を高めるために、砂利や砂を敷き詰めて地盤を強化する必要があります。

1. 砂利地業の施工手順

砂利地業では、地盤の上に再生クラッシャラン切込砂利砕石などの粒径が整った材料を敷き詰めます。

このとき、使用する砂利はJIS A 5001(道路用砕石)のC-40程度の粒度が推奨されており、適切な粒径であることが求められます。

手順

  1. 地盤の整地を行う
  2. 砂利を所定の厚さ(通常は60mm)に敷き詰める
  3. ランマー振動コンパクターを使って、砂利を均等に締固める
  4. 地盤の表面が平らになったことを確認し、次の工程へ進む

ポイント

  • 締固め不足や砂利のばらつきがないよう、特に振動ローラーで均一に締固めることが重要です。厚さが300mmを超える場合は、300mmごとに分けて締固めを行います。
  • 砂利地業の上に防湿層を直接施工する場合は、目つぶし砂を敷いて砂利が突き出ないように仕上げます。

2. 砂地業の施工手順

砂地業は、砂利に比べて粒子が細かく、支持力が必要な場所や細かな調整が求められる現場で使用されます。

使用する砂は、山砂川砂砕砂などが用いられ、シルト有機物が混入しないことが条件です。

手順

  1. 地盤を均し、砂を所定の厚さで敷き詰める
  2. 砂の上に振動コンパクター振動ローラーを使用して、締固めを行う
  3. 平らな地盤を確保し、次の工程へ進む

ポイント

  • 砂地業砂利地業と同様に、締固めが重要です。振動コンパクターやローラーを用いて、砂を適切に締め固めることで、地盤の沈下を防ぎ、支持力を確保します。

捨コンクリート地業の役割と効果

捨コンクリート地業は、建物の基礎工事をスムーズに進めるために、基礎の下に薄い層で敷かれる無筋コンクリートのことです。

捨コンクリート自体は強度を担うわけではありませんが、基礎の位置決めや防水、防塵などの役割を果たします。

役割

  • 捨コンクリートは、基礎工事の墨出しを正確に行うために、平坦な作業面を確保する役割を持ちます。
  • 防湿効果があり、基礎工事中の湿気を防ぐ働きも担います。

施工手順

  1. 砂利地業や砂地業が完了した後、捨コンクリートを敷設します。
  2. 事前に所定の厚さ(通常50mm程度)を設定し、均一にコンクリートを流し込みます。
  3. 流し込んだ後、ランマーローラーを使用して、平らに仕上げます。
  4. 乾燥後、基礎工事の墨出しや型枠設置などを行います。

ポイント

  • 捨コンクリート地業は、あくまで基礎工事を円滑に進めるためのサポート層であるため、仕上げの平坦さが求められます。厚さは通常50mmですが、設計図書に特記がある場合はそれに従います。

床下防湿層の設置方法:湿気対策の基本

床下防湿層は、建物の床下に敷かれ、地面からの湿気の上昇を防ぐための層です。

湿気が床下に侵入すると、建物の劣化やカビの発生を招くため、適切な防湿対策が非常に重要です。

1. 使用材料と設置手順

床下防湿層には、通常ポリエチレンフィルムが使用され、厚さは0.15mm以上が標準とされています。

フィルムをしっかりと敷き詰め、湿気が上がってこないように対策します。

手順

  • 砂利地業や砂地業が完了した後、防湿層を設置します。
  • ポリエチレンフィルムを所定の範囲に敷き、重ね合わせ部分は少なくとも250mm以上の幅で重ね、しっかりと接合します。
  • 基礎梁際には、防湿層を下に折り下げ、基礎全体を覆う形で施工します。
  • 最後に、防湿層の上に土間コンクリートを打設し、湿気が地盤から建物内部に上がってくるのを防ぎます。

ポイント

  • 防湿層の位置は土間スラブ土間コンクリートの直下に設置することが推奨されており、断熱材がある場合はその直下に施工します。
  • 防湿層が破れたり、隙間ができると湿気が侵入するリスクがあるため、施工時にしっかりとした確認が必要です。

まとめ

砂利、砂、捨コンクリート地業は、地盤の安定性を高め、建物全体の安全性に直結する重要な工程です。正確な施工手順と、適切な材料の使用が求められます。

また、建物内部を湿気から守るために、床下防湿層の設置も不可欠です。これらの工程を適切に管理し、施工することで、長期的に安全で安定した建物の基盤を築くことができるでしょう。

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