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6. 工事現場内でのコンクリート運搬と打込み:失敗しないためのコツ

基礎知識
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コンクリートの運搬・打設で施工の品質が決まる! スムーズな運搬と正確な打込み方法をマスターしよう。

コンクリートの施工において、現場内での運搬と打込みは、施工の品質を大きく左右する重要な工程です。

運搬中にコンクリートの品質が劣化したり、打込みが不適切であったりすると、強度不足やひび割れといった問題が発生する可能性があります。

この記事では、現場内でのコンクリート運搬と打込みに関するコツを解説し、失敗を防ぎながら高品質な施工を行うためのポイントを紹介します。

スムーズな運搬正確な打込み技術を身につけて、施工品質を向上させましょう!

「本記事は、コンクリート施工に関するシリーズの一部です。このシリーズでは、施工の基礎知識から品質管理、運搬、締固め、養生まで、施工管理者が押さえるべきポイントを徹底解説しています。詳細な内容については、ぜひ他の関連記事もご覧ください。」

まとめ記事はこちら↓

コンクリートの運搬:品質を保つための注意点

現場内での打設場所までのコンクリート運搬は、適切に行われなければ、コンクリートの品質が劣化し、施工の成功に影響を与える可能性があります。

運搬時には、時間管理や温度管理を徹底し、品質を維持するための注意が必要です。

1. 運搬方法の選定

現場の規模や構造に応じて、適切な運搬方法を選ぶことが重要です。主な運搬手段には、以下のような方法があります。

  • コンクリートポンプ車
    • 高層建築や広範囲の施工現場では、ポンプ車がよく使用されます。ポンプ車は、遠距離や高層階にコンクリートを運搬するのに効果的で、圧送によってコンクリートを均一に運ぶことができるのが特徴です。
  • ホイールバケット
    • 比較的小規模な現場や、短距離の運搬にはホイールバケットが使われます。運搬が簡単で柔軟性がある反面、搬送中の揺れによる分離に注意する必要があります。
  • ベルトコンベア
    • 広い現場や地上での施工に適しており、安定した供給が可能です。大量のコンクリートを均等に運搬できる反面、設置スペースが必要となります。

運搬方法を選定する際は、現場の環境や施工条件に応じて最適な手段を選び、運搬中にコンクリートが劣化しないように注意しましょう。


2. 製造プラントからの運搬時間の管理

運搬時間が長引くと、コンクリートの品質が低下する可能性があります。

特に、製造から打設までの時間が90分以上経過すると、コンクリートが固まり始め、打設時の施工性が低下します。

これを防ぐために、運搬時間は90分以内を目安にし、現場での段取りをしっかりと計画しましょう。


3. 温度管理と季節の影響

コンクリートは、温度変化に敏感な材料です。

特に、夏季の高温や冬季の低温では、運搬中に温度が急激に変化し、品質が劣化する可能性があります。

  • 暑中施工では、打設までの温度が高くなりすぎないように、冷水を使用して混練したり、運搬中に日陰を利用するなどして、コンクリートが過度に温まらないようにします。
  • 寒中施工では、コンクリートが運搬中に冷えすぎないよう、温水を使用した混練や、コンクリートポンプ車のホースやパイプを断熱するなどして、温度を保ちます。

コンクリートの打込み:正確な手順で確実な施工を

コンクリートの打込みは、施工の品質を左右する重要な工程です。

不適切な打込みは、ひび割れや空隙の原因となり、構造物の強度不足につながるため、正確な手順で作業を行う必要があります。

1. 打設前の準備と確認

コンクリートを打設する前に、現場の状態や型枠、鉄筋の配置をしっかり確認することが重要です。型枠がしっかりと固定されているか鉄筋が適切に配置されているかをチェックし、不具合があれば修正しておきます。

また、打設直前にスランプ試験空気量の測定を行い、コンクリートが設計通りの性能を持っているかを確認しましょう。


2. コンクリートの均一な打込み

コンクリートの打込みは、一度に大量に流し込むのではなく、層ごとに分けて慎重に行うのがポイントです。通常、30〜50cmの層ごとに打設を行い、各層が均一になるようにします。

  • 連続打設:コンクリートの硬化が始まる前に、連続的に打設を行うことが大切です。中断すると継ぎ目ができ、構造的な弱点となるため、打設は途切れなく進めることが基本です。

3. 狭い場所や複雑な形状での打設

特に柱や壁など狭い箇所への打設では、コンクリートが偏ったり、空気が入り込んだりしやすいため、慎重な作業が求められます。

狭い場所には、トレミー管やホースを使って慎重に流し込み、密度を均一に保つようにしましょう。


締固めの重要性

コンクリート打設後は、適切な締固め作業を行うことで、コンクリート内部の空気を排出し、強度を最大限に発揮させることが可能です。

1. バイブレーターによる締固め

バイブレーターを使った締固めは、コンクリート施工における標準的な作業です。バイブレーターを使って、コンクリート内部の余分な空気を取り除き、密度を高めます。

  • バイブレーターの挿入方法:バイブレーターは15〜30cmの間隔で挿入し、全体が均一に締固められるようにします。同じ場所に長く当てすぎると、コンクリートが分離する可能性があるため、適切な時間で締固めを行うことが重要です。

2. 手作業による締固め

狭い場所や複雑な形状の部分では、バイブレーターの使用が難しい場合があります。

手作業での締固めも必要に応じて行い、細部まで均一な締固めを目指しましょう。


施工後の確認作業

打込みと締固めが完了した後も、施工の品質を確保するために最終確認作業を行います。

1. 仕上がり確認

コンクリート表面の仕上がり具合を確認し、ひび割れや不均一な部分がないかをチェックします。

施工後の段階で問題が発見されれば、早期に修正することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。


2. 養生の開始

コンクリートがしっかり硬化するまでの養生も重要な工程です。

打設後すぐに適切な養生を開始し、乾燥や温度変化による品質劣化を防ぎましょう。養生を適切に行うことで、コンクリートの強度と耐久性が確保されます。


まとめ

コンクリートの運搬と打込みは、施工の品質を左右する重要なプロセスです。

運搬時の時間管理や温度管理、打設時の手順や締固めを正しく行うことで、施工後のトラブルを未然に防ぎ、強度の高い構造物を作り上げることができます。

施工管理者として、これらのポイントを押さえ、現場での品質向上に努めましょう!

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