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【躯体工事】コンクリート配合計画書とは?概要とチェックポイントを確認!

施工管理業務
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今回は「コンクリート配合計画書」の作成までの手順と、資料チェックの方法を確認していきます。

コンクリート配合計画書は、工場で生コンクリートを製造するための設計図のようなものです。

設計図に記載された品質のコンクリートを構築するために、作業所、生コンクリート工場、工事監理者が関わって作成する計画書です。

今回紹介する「コンクリート配合計画書」の作成は、コンクリートの躯体を必要な品質で構築するためにとても重要な業務です、必要な手順と注意するポイントを解説していきますので最後まで読んでいってください!

この記事で分かること

1.コンクリート配合計画書とは

2.現場監督が配合計画書に対して行う業務は?

3.コンクリート配合計画書の作成依頼方法

4.コンクリート配合計画書をチェックする

5.配合計画書の承認

6.生コンクリートの試験練り

7.打設するコンクリートを配合計画書から選択して手配する

順番に確認していきましょう!

コンクリート配合計画書とは

コンクリート配合計画書は、工場で生コンクリートを製造するための設計図のようなものです。

建物の躯体であるコンクリートの強度などは構造設計によって設定されています。

生コンクリート工場によって使用するセメントや骨材である砂や砂利のほか添加剤も異なります。

指定された強度を発現できる生コンクリートを製造するために、必ず各工場ごとに配合計画の作成を行います。

コンクリート配合計画書の記載項目はJIS規格のJIS A 5308に指定された事項を記入します。

書式はコチラ↓

コンクリート配合計画書 様式1

配合計画書自体は生コンクリート工場から商社経由で作業所へ納入されますので、管理者(現場監督)が用意する必要はありません。

ここでは上記のような書類が納付される、ということを分かっていただければOKです!

現場監督が配合計画書に対して行う業務は?

建築工事現場の管理者として行う業務について確認していきましょう。

管理者の業務
  • 生コンクリート工場へ配合計画書作成の依頼
  • 作成された配合計画書の内容をチェック
  • 要件を満たした配合計画書を工事監理者へ提出し承認を貰う
  • 配合計画書に記載された内容で試験練りを行い、強度の発現を確認する
  • 実際に躯体へ打ち込む生コンクリートを配合計画書から選択して手配をする

各作業の内容を順番に確認します。

コンクリート配合計画書の作成依頼を行う

コンクリート配合計画書は、実際に生コンクリートを製造する工場や商社で作成を依頼します。

これは各工場(プラント)によって使用するセメント・砂・砂利・混和剤が異なるため、指定した強度のコンクリートをJISに規定された基準になるように配合計画をしてもらう必要があるためですね。

書式は各工場などで設定されているものを使用するので、連絡して書式を貰ってください。

参考にした資料のリンク先⇒有限会社太田コンクリート 配合計画書依頼

作成依頼書の書式に沿って必要事項を記入

コンクリート配合計画書の作成依頼書に必要事項を記入して、生コンクリートの商社やプラントへ提出します。

配合計画書の作成依頼書式は、会社によってさまざまなので今回は一般的な記載事項を紹介します。

作成依頼書に記載する事項(例

記載する事項を順番に確認していきましょう。

建設工事現場の工事概要

 施工者名、工事名称、所在地、施工期間など、一般事項を記入します。

設計図にて指示されている強度や配合、その他上限値または下限値

 設計図書の構造図に記載されている数値を工場へ正確に伝えるようにします。

 下図は設計図に記載されるコンクリート配合の指示事項の例です。

図1

表では設計基準強度のほかに、スランプ値、水セメント比、単位水量の最大値、混和剤の指定が設計図でされていることや、計画供用期間の級、構造体コンクリート以外のコンクリートには補正値(S)が不要であることなどが記載されています。

必要部数や添付が必要な資料

添付が必要な資料の例が依頼表の右側に記載されています。

必要部数や添付資料については工事監理者に事前に確認しておき、提出時に不足が無いようにしましょう。

コンクリート配合計画書をチェックする

配合計画書を作成してもらい、現場に納入してもらったら記載内容のチェックを行います。

チェックする項目

チェック項目は配合計画書の作成を依頼をする際と同様の手順で行います。

建設工事現場の工事概要

設計図にて指示されている強度や配合、その他上限値または下限値

必要部数や添付が必要な資料

配合計画書は生コンクリートを製造するときに設計図になるものです、かならず合致していることを確認してください。

特に注意するポイント

・配合の設計条件

コンクリートの種類による記号、呼び強度、スランプ又はスランプフロー、粗骨材の最大寸法、セメントの種類による記号。

配合の設計条件は生コンクリートの前提条件なので、最初に確認するようにします。

・指定事項

設計図にて指示されている強度や配合、その他上限値または下限値が合致していることを確認します。

セメントの種類、スランプ値、水セメント比、単位水量の最大値、混和剤の指定などは設計図で指定されていることが多い項目なので記載間違いの内容チェックをします。

・適用期間

気温の平均温度によって補正値(S)が変化するため、その配合表がどの期間に適用されるかを確認します。

各地域の適用期間は打ち込みから28日の平均温度によって設定されています。

普通ポルトランドセメント0≦θ<88≦θ<2525≦θ
構造体強度補正値(N/)㎟636

生コンクリート配合計画書の承認までのながれ

配合計画書に記載された内容を設計図と照合し、整合していることを確認できたあとの業務を確認していきます。

配合計画書を現場から工事監理者へ提出し、監理者承認を貰います。

配合計画書の承認時期は、この後に行う試験練り後の強度発現期間を考慮して設定します。

実際に生コンクリートを打設する2か月前には承認してもらえるように準備をしておきましょう。

生コンクリートの試験練り

配合計画書で設定された配合で生コンクリートを製造して、設計図で指定された品質のコンクリートになるのか試験を行います。

実際に使用する工場で生コンクリートを製造し、実際に生コンプラントから現場までの移動時間と同等の時間を生コン車にいれてから、取り出し、現場で行う受入検査と同様に試験をおこないます。

この時に、材料は分離していないか、所定のスランプが確保されているか、その他計画された数値になっているか確認を行います。

検査後、試験用の型に入れて28日間養生をおいてから圧縮試験を行い、合否を判定します。

基本的には圧縮強度試験で強度が発現しないことは無いのですが、万が一を想定して試験練りは実際の打設の2か月前には実施するようにしましょう!

打設するコンクリートを配合計画書から選択して手配する

実際に生コンクリートを打設する前には商社(代理店)や工場へ、配合計画書から指定して手配を行います。

コンクリートを打設する前には「コンクリート打設計画書」を作成して、工事関係者に周知するとともに手配を行います。

コンクリート打設は、作業を始めると途中で中止出来ない作業です。

作業にかかわる全員が共通認識のもとで作業することが、良いコンクリートの躯体を構築る重要なポイントです!「コンクリート配合計画書」の作成が出来たら「コンクリート打設計画書」の作成も進めていきましょう!

まとめ:コンクリート配合計画書の手配と確認について

今回は「コンクリート配合計画書」の作成依頼までの手順と、内容のチェック方法を確認しました。

コンクリート配合計画書は、工場で生コンクリートを製造するための設計図のようなものです。

健全なコンクリートを構築するために必要な「コンクリート配合計画書」は、設計図に記載された品質を使用する工場でJIS規格で製造するために作成する資料です。

作業所から作成依頼書を、生コンクリート工場や商社へ送付して作成してもらい、制作してもらった計画書の記載項目をチェックした後に監理者承認へ回します。

建物の強度に大きく影響する業務なので適切に管理していきましょう!

今回の記事で扱った数値の根拠や、品質基準を詳しく知りたい場合は「建築工事標準仕様書・同解説 JASS5」「公共建築工事標準仕様書 建築工事編」を参照することをおすすめします。

今回は以上です、ではまた!

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